ボート免許取得以外にも人命救助術は役立つ!~操縦~

ボート免許(小形船舶操縦資格免許)においては等級の如何に関係なく、人命救助の実技試験が含まれています。現実に免許取得後に海上に航行に出た際には人命救助のスキルが必要とされる場面に遭遇する可能性も否定できません。ボート免許習得のためはもちろん、万が一の事態に遭遇しても的確な対処で臨めるように人命救助の基礎的知識を確認しておきましょう。実際の救出作業においては迅速な操舵技術が必須とされています。的確な航行方法はその日の天候や風向き、操舵している船舶のサイズなどによっても異なってくるので注意が必要です。

まず、要救助者を発見したら、最短距離と時間で現場に接近することが原則。ただし現場に接近中にも絶えず要救助者の姿を見失うことなく常に視界にいれておくことがポイントです。水上ではわずかな時間で水没してしまうことが珍しくないので、ひとたび姿を見失うと救助の可能性をなくしてしまうリスクが常に存在しているからです。そして、救助するときの接近方向を決めますが、このときは風や海面の状況を踏まえて慎重に判断してください。原則は風下から接近しますが、状況によっては風上から接近するのが妥当な場合もあります。風下より接近するのは基本、回避するべきとされているのは操縦のなかでスクリューに接触するリスクが高いからとされています。オート免許の実技試験のときにも、落水者を発見し接近方向を点呼するなどの課題もあります。

いよいよ救助の運びとなりますが、船が流される距離や船体の向きなどに注意しながら接近します。一時に接近を図る訳ではなく、前進と中立を繰り返しながら絶好のポイントを探ります。慎重に接近をはかることで風向きの把握なども容易になります。風量が大きい場合には、要救助者に対して風を遮るようなイメージで接近するのが救助の可能性をより高めることになるでしょう。

要救助者を船上に引き上げる際には、船体が接触しないように細心の注意を払い、スキュリュープロペラに接触させないで負傷させないことが大事です。最後にはスキュリューが停止している状態になるように、レバーを中立にしてください。そして冷静に落ち着いて左右の船体の横側から、要救助者を保護します。ボートにおいて火災や座礁など突発的事変に遭遇したら、何よりも人命優先が鉄則です。ボート試験を突破するために人命救助は重要ですが、実際に必要に迫られたときに冷静に対応できるように日頃から留意することが求められます。